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韓国ドラマ・『美男ですね』の二次小説サイトです。 テギョンとミニョのその後や、さまざまなシチュエーションでのハッピーエンド・ストーリーを描いていきたいと思います。

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もう一度ラブソングvol.024~それぞれの3年間③


ジニョンの爆弾発言に、ミナムを除く全員が固まった。
 「…へえ?シヌさん、俺の妹と付き合ってたわけ?」
 揶揄る口調は、すごく楽しそうだ。
 辻褄合わせの観点から、ミニョがミナムの身代わりとしてA.N.JELLとして活動していた間のことは、大まかではあってもミナムには報告してある。
 当然、正体が世間にバレる危機を回避するために、シヌと付き合っているフリをしていたことは、ミナムも知っていることなのだ。
 だが、あえてミナムは空っ惚けて、シヌへと面倒な回答を押し付けた。
 あんたが仕掛けたまやかしなんだから、あんたが解決してよ。
 そんなミナムの意地悪気な声が聞こえてくるようで、シヌが苦笑する。
 「俺の片思いだったんだよ。それがなんか誤解を生んで、一時期、噂になっちゃって、ミニョには迷惑をかけたかな」
 申し訳なさそうにミニョに目礼するシヌに、それこそミニョの方が困って曖昧に頷くことしかできない。
 そもそも、シヌはミニョを庇って『ミナムの双子の妹と交際宣言』などというスキャンダルをあえて買って出てくれただけなのだ(ミニョ的には)。
 ミナムやミニョが感謝することこそあれ、謝罪してもらう筋合いじゃない。
 けれど、それは部外者には言えないことだった。
 「…ガーン、知ってたけど、ちょっとショック。やっぱり、あの噂、本当だったんだ」
 ショボンとするジニョンにも、ミナムは容赦がない。
 「何?やっぱり、ミニョに彼氏がいないのか探りをいれたり、Wデートとかって、ミニョへの牽制?」
 図星をつかれたのかバツの悪い顔をしながらも、ジニョンは悪びれない。
 「…まあ、それも多少はあるかな。ミニョさん、気を悪くした?」 
 「え?あ、いえ…、彼女さんが気になさるのは当然だと思いますので」
 「ミニョ、本当に悪い。俺がちゃんと話しておかなかったのが悪かったんだ。ジニョン、あくまでも昔のことで、今じゃない。君が気にするようなことじゃないんだ」 
 真摯なシヌの顔に、ジニョンも困った顔で返す。
 「いやあ…私こそごめんなさい。別にそんなに深刻に疑っているとかじゃなくって、ちょっと気になった程度だから。久しぶりに韓国に帰ってきたミニョさんに楽しんでもらいたいって気持ちは本当だし、仲良くなりたいなあって思ったのが大半の気持ちなの。ミナム君の双子の妹さんとシヌさんが、昔噂になっていたのをちょっと思い出して…。ミニョさん、すっごく可愛くて素敵なんだもの。ちょっとだけ不安になっちゃったっていうか、その…私こそ、ミニョさんやシヌさんに嫌な思いをさせてしまったのならごめんなさいね」
 ジニョンがシュンと、ミニョとシヌに向かって頭を下げる。
 シヌが伺うようにミニョに視線を向けてきたので、ミニョもプルプルと懸命に顔を横に振った。
 「気になさらないでくださいっ!嫌な想いなんて全然っ」
 「本当?」
 「はいっ!本当です」
 ミニョの断言に、ホッと息をつき、ジニョンが元の明るい笑顔に戻る。
 「良かった!じゃあ、Wデートもしてくれるよねっ」
 「え?」
 「…ジニョン」
 「いいじゃない、オッパッ!今は、ただのメンバーの家族と兄の同僚って関係なんでしょ?私、ミニョさんと仲良くなりたいもん。彼氏や好きな人もいないって言うし、本当におすすめの男の人を紹介してあげてもいいけど、さすがにお兄さんのミナム君の前じゃあ、紹介しずらいし、ジェルミなら適任でしょ!?」
 「…俺ってもしかして、安全パイ?」
 ジェルミの黄昏た呟きには、誰も答えず。
 「俺的には、ミニョに真っ当な男を紹介してもらえるなら大歓迎だけど、さすがに韓国に帰国したばかりで男漁りいなんて器用なマネ、ミニョにはできないから、確かにジェルミくらいがちょうどいいかもね」
 …男漁り。
 ミナムのあからさまな言い様に、ミニョばかりかジェルミや、シヌまでも額に手を当てる。
 これほどミニョからかけ離れた言葉もないだろう。
 「そうだ!どうせだったら、テギョンさんも誘う?」
 またも、トンデモナイことを言いだしそうなジニョンに、ギョッとジェルミがミニョを見た。
 「…テギョンさんですか?」
 思わぬ名前に、ミニョが息をのむ。
 シヌは曖昧な顔で微笑むのみで特には、口出しをしない。
 さすがのミナムも微妙な顔で口を噤んだ。
 「そうっ!ジェルミやミナム君とはけっこう仲良くなれた自信あるけど、テギョンさんとは中々ねぇ~。だから、この機会に!?私、テギョンさんともお友達になりたいの。
ミニョさんとも親しんだもんねっ?!ミニョさん協力してくれる?」
 「あ、え、はあ」
 むしろ仲良くなれるように協力するどころか逆効果になるのではないかと、ミニョの歯切れも悪い。
 だが、そんなミニョの戸惑いには気が付かず、ジニョンの押しは強かった。 
 「ミニョさんにとってテギョンさんもお兄さみたいだったって言うんだもの。ミニョさんだって、テギョンさんの婚約者に会ってみたいでしょ?それとも、もう会ったことある?」

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