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韓国ドラマ・『美男ですね』の二次小説サイトです。 テギョンとミニョのその後や、さまざまなシチュエーションでのハッピーエンド・ストーリーを描いていきたいと思います。

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 皆さんこんにちは。長く更新を怠り、申し訳ありませんでした。
こちらを放置している間も、何くれとなく応援くださり、お待ちくださった皆様には本当に感謝を。
 また、再び、更新を頑張っていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしますm_ _m

 さて、実は更新再開にあたり、ブログを引っ越しました…ええっ!?
 みたいな感じですが、以前にも少し前書きにて愚痴っていたのですが、どうも忍者ブログが合わないというか…いや、違うな。
 FC2のあるテンプレート作家さんの小説テンプレートに惚れこんでまして。
 そのテンプレートを使いたいばかりに、お引越し~。
 いやはや…でも、それだけに読んでいただく方にもとても便利に読みやすくなったと思います。
 新URLは、http://kimi888love.blog.fc2.com/ 『君に出逢えてよかった』となります。


 以下、滞っておりました、皆様の下さったコメントへの返事となります。
 新サイトの方にも『こ茶子からの手紙』というカテゴリにて、同じ内容の記事を掲示いたしますのでよろしくお願いいたしますm_ _m

○るっくん様…初めまして。コメントをいただいてより、早4か月。更新を楽しみにして いると応援くださっていたのに、お返事を返さず、更新を滞る、という不義理をしてしまい、申し訳ありませんでした。また、頑張って書いてゆきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしますm_ _m

○MY女史様…初めまして。何度となくコメント下さりありがとうございました。いただいたコメントが力となっていながら、しばらく息切れしていまい、おろそかにしていまいました。これからは頑張って書いてゆきたいと思っていますので、どうぞご容赦くださいませm_ _m

○kura様…初めまして。長らく、お返事が滞っていまい申し訳ありません。Kuraさんはハッピーエンドでないとダメだとか。私も同じなので、これからもどうぞ我が家の幸せな二人をお待ちくださいませm_ _m頑張って更新してゆく所存ですので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

○小豆様…初めまして。いつも更新のたび、素敵な応援ありがといございました。私が不義理なせいで正直、あまりコメントをこちらでいただくことが少ないのですが、やはりコメントをいただけるととてもやる気が出ます。その中で、小豆さんはとてもこまめに毎回の更新のたびにたくさんの言葉でコメントくださるのでいつもとても嬉しく、感謝しておりました。また私の文章を楽しいといつもコメントくださっていましたが、私こそ小豆さんの多彩な♪言葉じりに感心することしきり。にもかかわらず、ここのところ、更新を怠り申し訳ありませんでしたm_ _m(しかも、一度も返信してなかったとか><;;)これから、また頑張って更新してゆきたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

おか様…初めまして。更新楽しみにしているとコメントいただいていたのに、すっかり怠りすいませんでした。これからまた頑張って更新してゆきたいと思っていますので、どうぞ、よろしくお願いいたしますm_ _mお返事もえらく間が空いてしまい、すいませんでした。

あかぴ様…初めまして。毎日更新が嬉しいとコメントいただいていたというのに、すっかり怠った状態に><しかも、お返事も返しておらず、申し訳ありませんでした。また、更新を頑張ってゆきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしますm_ _m

RARA様…初めまして。お返事がずいぶん遅れてしまってすいません。これから頑張って更新してゆきたいと思いますので、またいらしてくださるとうれしいのですが。

グルグル様…初めまして。ちょうど、コメントをいただいたのが、テギョンとミニョが良い感じの時にお邪魔虫が…という場面。ずいぶん、そこらへんで滞っていましたが、またお話を再開したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしますm_ _m

たやや様…こんにちは^^花男でもすっかりお返事を差し上げるのが遅れてしまい心苦しいところに、こちらでも…。本当にすいません。ベートーヴェンウィルスはどうだったでしょうか?私も最近、ちょこっと韓ドラをまた見初めまして、信義にハマったり…、こちらでそれも書きたいなあと浮気心勃発中ですw改めて、花男の方でもお返事をさせていただきたく思っています。これからはこちらも頑張って更新したいと思っていますので、どうぞこちらもごひいきくださいませm_ _m

wahaha様…初めまして^^すっかりお返事が遅れてしまいすいません。ジェルミの初恋話気に入ってくださったようで、とてもうれしかったです。かなり初期に書いたお話なので、少々気恥ずかしくもあるのですが…。

 

サルサポポ様…初めまして。長らく更新停滞&お返事をお返しするのが遅れてしまい、申し訳ありませんでした。サルサポポさんはちょっとだけ(ちょっとだけよ?…本当かなあw)私の年下ですね。でも、年齢を超えて、胸キュンや異性にトキメク気持ちは(うう、もう言い方がババくさい?^^;)通じるところがあると思うので、サルサポポさんにもっと楽しんでいただけるお話をこれから頑張って書きたいと精進します!私も役者さんたちがとても好きで、ドラマを見る時はやっぱりけっこう役者さんたちから入ることも多いです^^最近はホンギ君の『百年の花嫁』も観ました。お話の内容的にはそれほど好みではありませんでしたが、ホンギ君が美しかった。相手役の女優さんも可愛かったし、俳優陣はみな素敵だったかな。どうぞ、これからも頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたしますm_ _m

Smithe246様…初めまして。何度もコメントくださりありがとうございました。長く、お話の続きを更新せず、お返事をお返しもせずすいませんでした。これから頑張ってまたお話の続きを書きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
なお、すいません、すべて英語にてのコメントだったので、google翻訳にて拝見したところ、きっと応援してくださっているのだろう!…という程度の解釈でしたが、気持ちは伝わったと思います!なので、お返事も伝わると嬉しいのですが。

 

以上、ありがとうございましたm_ _m
明日からの更新は、『こ茶子の日常的呟き』にても告知しますが、とりあえず、本日8/25 18:00に更新後、8/26、8/27はam.6:00に『もう一度ラブソング』の更新となります。どうぞ、お楽しみに♪

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 「ミニョっ!!」
 朝一のインターフォンで、応対に出たミニョがドアを開けるや否や飛び込んできた長身の女に半ば押し倒され、たたらを踏んだもののなんとかミニョは踏みとどまった。
 派手な見かけによらず、姉御肌で人情家の女は、かなり無理な体勢でプルプル震えながら耐えているミニョの苦労にも気が付かず、伸し掛かってグイグイ締め付けてくる。
 …く、苦しい~。
 ほとんど、大蛇に絞殺されんばかりだ。
 「…ヌナ、どうでもいいけど、ミニョ半分死にかけてっぞ」
 ミニョの後ろ方、悠々出てきたミナムが苦笑している。
 「あら?」
 やっとミニョの息も絶え絶えな様子に気が付き、ガバッと身を起こしたワンが、今度はミニョを抱き起し、ガクガクと両肩を揺すぶった。
 「ちょっと、大丈夫?ミニョ?」
 「ワ、ワンさんご無沙汰してます」
 「ん~、間抜けな仔犬のような、このお人好し顔!本当にミニョだわねぇ~。同じ顔してんのに、なんであんたたちこんなに印象が全然違うの?」
 本当に、一時期は身代わりとなって他人を欺けていたのが不思議なほどだ。
 男女の違いを抜きにしても、二人の雰囲気はあまりにも違っていた。
 …まあ、いまは身長差もかなりあり、年齢も得て、プロとして本格的に活動していてミナムとミニョとではもう今更身代わりどころか、見間違うことさえ難しいが。
 「この年になって女のミニョと間違われるのなんてごめんだけど、いまの言葉の中には俺への棘が含まれているように感じるのは俺の気のせい?」
 にっこりと笑うミナムはやっぱり誰が見ても食わせ者だ。
 「もちろん、棘だらけに決まってるじゃない」
 それをガッツリ肯定して悪びれずにニヤリと笑うワンもまた、食わせ者には違いなかった。
 だが、その食わせ者をただの優しいお節介な姉がわりにしてしまう魅力がミニョにはある。
 「ああ、でもホント!この子ったら3年間もアフリカなんて遠い国に行ってたなんて。元気そうでよかったわ」
 「オンニも。その節はご挨拶もちゃんとせずに、すいませんでした」
 「そんなあ、いいのよ、そんなことは。あんたもいろいろ大変だったんだから」
 ホロリとワンが涙ぐむ。 
 「ん~、でも、なんかあんたちょっと見ないうちにずいぶん痩せたんじゃないの?」
 「そうでしょうか?」
 「そうよ!前からなかった胸が、もっとなくなって、まるで洗濯板みたいじゃないのっ!?いまならサラシはいらないわね」
 呆れたように言われて、さすがのミニョもガーンと凹む。 
 「…そ、それは、かなりショックです、、、。ダイエットになったかなあ、なんて少し嬉しかったんですけど」
 「ええ?あんたなんて、元々痩せ型で華奢なんだから、逆にもっと肉がついてたっていいくらいよっ。アイドルじゃないんだから、女は少しふくよかなくらいの方がモテるのよ。逆にジェルミに見習わせたいくらいだわ~」
 「あいつ、またアイス食ってたぜ」
 「…あんたもでしょ?」
 言われてフンといなすミナムも、元々ミニョと同じくほとんど太らないタチで、逆に薄いながらも均整の取れた筋肉質な肢体の持ち主だった。
 「俺、太らねぇもん。ちゃんと、言われたトレーニングメニューこなしてるし。どう?」
 「…まあ、確かにあんたはねぇ。ジェルミもけっこう運動好きだし、真面目にトレーニングもしてるのに、体質はどうしようもないものねぇ。不憫な子だわあ~」
 大真面目に憐れみながらも、いざとなれば誰よりも容赦がないのは彼女なのだが。
 「でも、ミニョ、見違えたわねぇ。色気はないのは相変わらずだけど、けっこう綺麗になったじゃない」
 「そ、そうでしょうか?」
 まともに褒められて、ミニョがポッと頬を染める。
 同性とはいえ、人一倍オシャレで、たくさんの綺麗な女優やタレントたちを見てきたワンが褒めてくれるのはミニョ的にもとても嬉しい。
 たとえお世辞にしても、面映ゆかった。
 「髪の毛もちょっと伸びて、ずいぶん色素が薄くなったわねぇ。逆になんだか肌の色は真っ黒に焼けちゃってるけど。せっかく肌が白かったのにって残念なような、逆に健康的な感じもして悪くないかも」
 髪の色は強烈なアフリカの陽ざしの下、ずいぶん赤茶けてしまった。
 手入れなどできる環境ではなかったから、かなりパサついて荒れてしまっていたけれど、大人しく地味な印象のミニョを溌剌として明るい感じへと変えていた。
 肌の色も確かに、健康的といえば健康的だ。
 そうした見た目の変化が、ミニョほど顕著に過ぎ去った歳月を思わせる変化を遂げた人間は誰もいなくて、不思議な感慨をワンにもたらす。
 …もう、三年もたったんだっけか。この子がいなくなって、ミナムが現れてから。
 「オンニは相変わらずお綺麗です」
 「ま、この子ったら、ずいぶん正直になって」
 ツンと鼻先を突っつかれ、ふふふ、と笑いあう。
 「しばらく、同じ事務所に勤める同僚ね。よろしくミニョ」
 「よろしくお願いいたします、ワンさん」
 「で?なに、ミナム、あんたも結局こっちで泊まってるわけ?」
 二人が再会を喜び合っている間に、ミナムはさっさと居間へと戻り、ソファで寛いでいる。
 「…けっこう、一人でも大丈夫そうじゃない?」
 「まあね。大概のことは一人でできるよ。あとは風呂とか、荷物持つのが辛いくらい?」
 実際、元々活発だったミナムは子供の頃に骨折も何回か経験していて、さすがに手と足を同時に怪我をしたことはなかったけれど、幸い手は利き手とは反対側、折った足とは反対側だったため、松葉杖を支えるのにも支障はない。
 不便は不便だったけれど、誰かの介助がなければ何もできないと言うわけではなかった。
 「こっちだって一応セキュリティは入ってるんだし、情報を流さなきゃ、俺がこっちにいたってバレるもんじゃないし、いいでしょ?」
 「…まあ、兄弟だしねぇ。ミニョも女一人でこんな広いところに住んでいるより心強いか」
 「なんだったら、ヌナも泊まってよ。俺もずっとこっちにいれるかわからないし」
 「ん~」
 思案するワンに、ミニョが慌てたように声をかける。
 「え、いえっ!そんなご迷惑をおかけするわけにはいきませんっ!私は大丈夫ですっ」
 「…いや、ミナムがいるうちはいいかなあって私も思うけど、確かに外部にこの宿舎のことが洩れてファンでも押し掛けると厄介なことになるから。どうにも、不測の事態でも起こるようだったら声かけてよ。ミニョも韓国に戻ってきたばかりで不慣れな仕事を押し付けられて心細いでしょ?」
 「いえ…押し付けられたなんて」
 「どうせ、フニやアン社長あたりがあんたのお人好しに付け込んでいいように丸め込んだんじゃない?」
 ズバリと確信をついてくるのはさすがだ。
 でも、今回はミナムも賛成していたし、ミニョに利がないわけでもなかった。
 当面の職を手に入れて、分不相応ながら快適な住まいも確保されたのだ。
 「マ室長や社長にはとても感謝しています」
 「そうおぉ?」
 ミニョ自身が穏やかに微笑んで、大きく頷くのだから、ワンには他に言いようもない。
 まったく、あいつらにいいように使われないといいけど。
 内心で心配しながら、腕時計を確認する。
 「ま、ともかく。ミニョを拾って、宿舎にミナムを迎えに寄ってからスタジオに行く予定だったけど、あんたがこっちにいるんなら手間が省けたわね」
 「テギョンさん、拾わないとダメなんじゃない?今日の歌番、一緒だろ?」
 「ああ、テギョンは別口のポスター撮りがあって、先に宿舎出てるのよ。そうでなくても仕事セーブしてるあんたと違って、テギョンはほとんど事務所と仕事場の往復」
 藪蛇のミナムが肩を竦め、聞かなかったフリをする。
 「えっと、私はどうすれば?」
 「あんたアフリカから戻ったばかりだったんですって?スーツなんてどうせ持ってないでしょ?」
 「あ…、いえ、一応、現地でもNPO法人の現地事務所へ行かなければならない場合とか、政治家主催の慰問会とかあったので、それなりに」
 「あら、そうだったの?まあ、でも、これから毎日出勤しなくちゃいけないし、こういう仕事だから、毎日同じ服ってわけにもいかないでしょ?社会人はスーツなんて何着あっても困らないものだし」
 「はあ」 
 ミニョはワンが何を言いたいのかわからず、困惑しつつも大人しく頷く。
 「ちょっと、待っててね。たくっ、男がいるっていうのに、男手に頼れないなんて」
 ブツブツ言いながら何食わぬ顔のミナムを睨み付けつつ、ワンが玄関へと戻る。
 何事だろうと思いながらも、待っていろと言われたので優雅に雑誌片手にお茶を啜る兄の横に座りつつ…。
 「おっ」 
 「どうしたの?」
 ミナムの声に気を引かれ、彼が凝視している雑誌へとミニョも視線を落とす。
 「…っ!?」
 「…テギョンさん、潔癖症のわりに、けっこうお盛んだよな」

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 「婚約者…はちょっと気が早いんじゃないか?」
 シヌの冷静な指摘に、ジニョンが首を傾げる。
 「えー?そう??別に私も週刊誌のゴシップを全部信じているわけじゃないけど、実際に、何度かCMスポンサー主催のパーティとかにもパートナーとして二人で出席してるんでしょ?うちのシンも、二人でいるところを見かけたって言ってたわよ?」
 「ふ…ん、実家も絡んだ話題集めとか言って、けっこうテギョンさんも上手くやってんじゃん。相手の彼女の父親ってクラシック界でも著名なピアニストなんだろ?」
 「…音楽一家らしいね。テギョンとも、元々それなりに面識あったみたいだし、許嫁的な女性ではあるみたいだ」
 「わあ、すご~い、確か、テギョンさん、あの世界的な指揮者のファン・ギョンセさんの息子さんよね?やっぱりサラブレッドは違うわあ~。許嫁だなんて、今どき私の田舎でも聞かないわあ」
 「うちの方ではけっこうあるかな」
 「シヌさんとこは、釜山の旧家だろ?やっぱ、普通の家とはちょっと世界は違うよな」
 一同の盛り上がりをよそに、ミニョは今一話の中に入っていけなかった。
 …と、いうか、入っていきたいとも思えない。
 あまり聞きたくはない…いや、ありていにいえば聞きたくはないのに、妙に耳が聞きたくないはずの言葉を拾ってしまい、なんだかもやもやとした気分が湧き上がって、その場を立ち去りたいような、それでいて聞かずにもいられなかった。
 「…ミニョ?」
 そんなミニョの複雑な表情に、最初から気が付いていたジェルミが、他のメンツには気づかれないようにいつの間にかミニョの横へと移動してきて、そっと手を握る。
 ハッとミニョがジェルミを見返すと、心配そうな目がミニョを見ていた。
 「平気?ミニョ」
 「え?あ、な、何がですか?ジェルミ」
 「え…何がって、その、えっと、何だろう」
 無理にニッコリ笑うミニョのいじらしさが可哀想でなんとも、言いだしかねる。
 実はそんなミニョの様子何て、とっくに目敏いミナムやシヌは気が付いているんじゃないかと思いつつも、どのみちこの韓国に知れば、トップアイドルの彼らのこと、そうした噂は嫌でもミニョの耳に入ることは必然だった。
 それぐらいだったら、下手に歪んだ話を耳に入れるよりは…そう二人が思って、ジニョンの振ってきた話題に乗っているのはジェルミにも理解できる。
 けれど、急に精彩を欠いたミニョの気弱気な顔を見ていると、ジェルミは堪らなかった。
 …まだ、ミニョはテギョンさんが好きなのかな。俺だったら絶対にミニョを泣かせたりしないのに。テギョンさんだってきっとミニョがまだ好きなんじゃないの?本当は。
 そうは思いつつも、もうテギョンもミニョもいい大人。
 いい大人の恋愛ごとに他人が口を出すべきじゃない。
 そんなことはお人好しのジェルミだって十分にわかっていた。
 わかっていて、3年前のあの日、口出しをして、結局テギョンとミニョの淡く清潔な恋はあっさりと壊れてしまった。
 「ジェルミ、私、何か変ですか?」
 逆に問い返されて、ジェルミの方が言葉に詰まる。
 「い、いや、そ、そんなことないよ!ミニョは、今日もすっごく可愛いっ!」
 「えっ」
 思わずわけのわからない本音を吐いてしまい、面と向かって言われたミニョの方が赤面してしまう。
 「…おい、そこ、なに人の妹、口説いてんだ。いくら安全パイだからって、ちょっと図々しくねぇ?」
 「だ、誰が安全パイだっ!!!!」
 「誰?」
 ミナムがニヤニヤ笑いながら、シヌを見る。
 シヌが即答を避け、ジニョンを見て、ジニョンがミニョを。
 ミニョがキョトンとして、何気なく…本当に何気なくジェルミを見て…。
 「ミニョ~っ!ひどいよ~っ」
 「え?ええっ?な、何がです?え?」
 「ぶっーーーーーー!!」
 「くすくすくす」
 「…くくく」
 明るい笑いが一同を包み、
 「…楽しそうだな」
 鼻から下をマスクで多い、ゴーグルを装着したテギョンがハタキを片手に、ドア口に立ち、おどろおどろしい地を這う声音で一同を凍り付かせた。


 その後…アイドルにあるまじき変質者のごとき姿で現れたテギョンの叱咤によって、各所へと割り振られたメンツが馬車馬のように働かされたとか。
 口の端を歪めて冷笑するテギョンの恐ろしさは誰もが身に染みていて、ほとんど馴染みのないジニョンさえもが逆らい難いオーラですっかり萎縮させられ、結局その後一人の脱落者も出さず、当初の目的は果たされた。
 何度も逃げ出そうとしたミナムはテギョンの直接の管理下に置かれ、特に厳しく作業に従事させられたのは言うに及ばない。
 こうして、ミニョの当面の住まいは快適に修繕され、確保されたのである。


 …で、トリプルデートの行方は。
 「…ふざけるな。もうすぐライブも、日本ツアーも控えてるのに、余裕だな。そんなに余裕なら、断ってる仕事も全部入れてもらえ。ミナム、お前も怪我だなんだといっているわりに体力や暇を持て余してるようだから、俺がみっちりこの機会に仕事を振ってやる。次のライブの曲のうち2曲の作詞と、アルバムの編曲やれ」
 「ええっ!!勘弁して?!俺、ただでさえ、俺だけのシングルも出すとかで、怪我するまでそのプロモーションやらボイストレーニングでめちゃハードなスケジュール組まされてたんだからさっ!」
 「やれ」
 「ま、まあ、テギョンさん。ミナムもさ、まだ怪我したばかりだし」
 ついつい、いつも苛められているにも関わらず、庇わずにはいられない憐れなジェルミ。
 「お前もずいぶんデートだなんだと浮かれてるようだが、この間渡した新譜はもうマスターしたのか?」
 「…も、もちろんだよ!」
 「で?バリエーションバージョンの編曲は?」
 「えっと~、もうちょっとしたら出来上がるかなあ…なんて?ひっ」
 テギョンの一睨みで撃沈。
 残るシヌは…。
 「わかってるよ、ファン・テギョン。ふられている仕事はお前の期待以上の成果を出して見せる」
 「ふん、当たり前だ。お前のことだ、俺に余計なことを言わせないと思っているが?」
 テギョンの辛辣な信頼に苦笑を零しつつ、実際負けず嫌いな彼は、テギョンに失望されるようなヘマをするのは我慢ならないタチだった。
 そんな殺伐とした男たちの空気を遠巻きに眺めつつ、ジニョンとミニョは女同士の親交を深めた。
 見るともなしに、気が付かれないようにテギョンに視線を密かに何度も走らせつつ、
 『有名な音楽家の御嬢さんなんですって。テギョンさんと並んでいると美男美女ですっごいお似合い』
 何度も何度も、ジニョンに聞いた言葉を、いつの間にか反芻してしまう自分に戸惑いを隠せなかった。
 …もう、私とテギョンさんは何の関わりもないのに。

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ジニョンの爆弾発言に、ミナムを除く全員が固まった。
 「…へえ?シヌさん、俺の妹と付き合ってたわけ?」
 揶揄る口調は、すごく楽しそうだ。
 辻褄合わせの観点から、ミニョがミナムの身代わりとしてA.N.JELLとして活動していた間のことは、大まかではあってもミナムには報告してある。
 当然、正体が世間にバレる危機を回避するために、シヌと付き合っているフリをしていたことは、ミナムも知っていることなのだ。
 だが、あえてミナムは空っ惚けて、シヌへと面倒な回答を押し付けた。
 あんたが仕掛けたまやかしなんだから、あんたが解決してよ。
 そんなミナムの意地悪気な声が聞こえてくるようで、シヌが苦笑する。
 「俺の片思いだったんだよ。それがなんか誤解を生んで、一時期、噂になっちゃって、ミニョには迷惑をかけたかな」
 申し訳なさそうにミニョに目礼するシヌに、それこそミニョの方が困って曖昧に頷くことしかできない。
 そもそも、シヌはミニョを庇って『ミナムの双子の妹と交際宣言』などというスキャンダルをあえて買って出てくれただけなのだ(ミニョ的には)。
 ミナムやミニョが感謝することこそあれ、謝罪してもらう筋合いじゃない。
 けれど、それは部外者には言えないことだった。
 「…ガーン、知ってたけど、ちょっとショック。やっぱり、あの噂、本当だったんだ」
 ショボンとするジニョンにも、ミナムは容赦がない。
 「何?やっぱり、ミニョに彼氏がいないのか探りをいれたり、Wデートとかって、ミニョへの牽制?」
 図星をつかれたのかバツの悪い顔をしながらも、ジニョンは悪びれない。
 「…まあ、それも多少はあるかな。ミニョさん、気を悪くした?」 
 「え?あ、いえ…、彼女さんが気になさるのは当然だと思いますので」
 「ミニョ、本当に悪い。俺がちゃんと話しておかなかったのが悪かったんだ。ジニョン、あくまでも昔のことで、今じゃない。君が気にするようなことじゃないんだ」 
 真摯なシヌの顔に、ジニョンも困った顔で返す。
 「いやあ…私こそごめんなさい。別にそんなに深刻に疑っているとかじゃなくって、ちょっと気になった程度だから。久しぶりに韓国に帰ってきたミニョさんに楽しんでもらいたいって気持ちは本当だし、仲良くなりたいなあって思ったのが大半の気持ちなの。ミナム君の双子の妹さんとシヌさんが、昔噂になっていたのをちょっと思い出して…。ミニョさん、すっごく可愛くて素敵なんだもの。ちょっとだけ不安になっちゃったっていうか、その…私こそ、ミニョさんやシヌさんに嫌な思いをさせてしまったのならごめんなさいね」
 ジニョンがシュンと、ミニョとシヌに向かって頭を下げる。
 シヌが伺うようにミニョに視線を向けてきたので、ミニョもプルプルと懸命に顔を横に振った。
 「気になさらないでくださいっ!嫌な想いなんて全然っ」
 「本当?」
 「はいっ!本当です」
 ミニョの断言に、ホッと息をつき、ジニョンが元の明るい笑顔に戻る。
 「良かった!じゃあ、Wデートもしてくれるよねっ」
 「え?」
 「…ジニョン」
 「いいじゃない、オッパッ!今は、ただのメンバーの家族と兄の同僚って関係なんでしょ?私、ミニョさんと仲良くなりたいもん。彼氏や好きな人もいないって言うし、本当におすすめの男の人を紹介してあげてもいいけど、さすがにお兄さんのミナム君の前じゃあ、紹介しずらいし、ジェルミなら適任でしょ!?」
 「…俺ってもしかして、安全パイ?」
 ジェルミの黄昏た呟きには、誰も答えず。
 「俺的には、ミニョに真っ当な男を紹介してもらえるなら大歓迎だけど、さすがに韓国に帰国したばかりで男漁りいなんて器用なマネ、ミニョにはできないから、確かにジェルミくらいがちょうどいいかもね」
 …男漁り。
 ミナムのあからさまな言い様に、ミニョばかりかジェルミや、シヌまでも額に手を当てる。
 これほどミニョからかけ離れた言葉もないだろう。
 「そうだ!どうせだったら、テギョンさんも誘う?」
 またも、トンデモナイことを言いだしそうなジニョンに、ギョッとジェルミがミニョを見た。
 「…テギョンさんですか?」
 思わぬ名前に、ミニョが息をのむ。
 シヌは曖昧な顔で微笑むのみで特には、口出しをしない。
 さすがのミナムも微妙な顔で口を噤んだ。
 「そうっ!ジェルミやミナム君とはけっこう仲良くなれた自信あるけど、テギョンさんとは中々ねぇ~。だから、この機会に!?私、テギョンさんともお友達になりたいの。
ミニョさんとも親しんだもんねっ?!ミニョさん協力してくれる?」
 「あ、え、はあ」
 むしろ仲良くなれるように協力するどころか逆効果になるのではないかと、ミニョの歯切れも悪い。
 だが、そんなミニョの戸惑いには気が付かず、ジニョンの押しは強かった。 
 「ミニョさんにとってテギョンさんもお兄さみたいだったって言うんだもの。ミニョさんだって、テギョンさんの婚約者に会ってみたいでしょ?それとも、もう会ったことある?」

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 一斉に一同の注目を浴び、ミニョはパチクリと目を瞬かせた。
 キラキラと好奇心に輝く目で見てくるジニョンはともかく、思いのほかシヌとジェルミの目が真剣なのに少々たじろぐ。
 「…えっと」
 なんとも答えようがなくて、困った顔で首を傾げていると階上から呆れたような声がかかった。
 「なんだよ、賑やかになってんなと思ったら、いつの間にかミニョいじり?まともに片づけてるのって、テギョンさんだけかよ?」
 「あら、ミナム君」
 「やっほ、ジニョンさん。昨日は、空港までサンクス」
 にこやかにジニョンと挨拶を交し合うミナムをジト目でとらえ、ジェルミが小声でボヤく。
 「…よく言うよ、サボりのくせに」
 腹がふくれてご機嫌な猫のような顔をしたミナムが、チラリとジェルミを見て唇の端をあげた。
 そして不自由な足を松葉杖で支えながら階段を降りると、自分とあまり背の高さがかわらないジェルミの真ん前に立ち、わざと腰を屈めて上目使いで覗き込む。
 そしてニッコリ笑って…。
 「今度、一緒に江南(カンナム)でデートしてくださいますか?素敵な敷物を見つけたんです。ジェルミが買ってくださったら、本当に嬉しい」
 明らかにミニョを意識した口調に、不覚にもジェルミの顔が赤面する。
 照れだか怒りだか自分でもわからないままに、どう聞いてもミニョの声にしては2,3オクターブ低い作り声の男に絶叫した。
 「ミ、ミ、ミナムッ!!!!」
 大声に閉口したミナムが、片耳に指を突っ込んで顔を顰める。
 「…んだよ、うるせねぇな、騒ぐな」
 「俺はそっちの趣味はないのっ!からかうなよっ」
 「…ジェルミったらツレないんじゃない?ミニョにはイイ顔して、俺には怒鳴るわけ?お前、この顔が好きなんだろ?大して変わんないんだから、どうせならってサービスしてやってんのに、しらけるよな」
 「…いくらなんでも、悪趣味だろ、それ」
 呆れたようなシヌの言葉に鼻を鳴らし、さっさとソファへと当の本人は腰を下ろす。
 「兄さん…」
 なんだかわからないけれど、とにかくいつもの兄のジェルミに対しての意地悪なのだろうと、ミニョが顔を歪めて嗜めた。
 「せっかくの空き時間を、お手伝いしてくださっている皆さんに失礼だよ。ジェルミにも、いつも意地悪ばかりして!」
 「ミニョ~」
 優しいミニョの心遣いに、けっこう凹まされるのにも慣れて言葉ほど困っていないジェルミも感激する。
 「ヌナ、ミニョに彼氏なんているはずないだろ?」
 「え?」 
 唐突に話題が戻って、ジニョンが話に乗り遅れた。
 「さっき、ミニョに好きな人がどうのって話してたけど、彼氏なんかいたらそもそもボランティアでアフリカなんていかないし、そっちで彼氏できてたら一人で韓国になんて戻ってこないだろ?」
 「ああ、そういえばそっか~」
 「なに?ミニョに誰か男でも紹介してくれるわけ?」
 「ミナム!」
 「兄さん!?」
 「…」
 「ん~、ミニョさんみたいな可愛い人なら引く手あまただから、いくらでも紹介しちゃうけど、ジェルミとお似合いかなあって?」
 さすがに実の兄に言うのは気が引けたようで、阿るように隣にたつシヌに同意を求めて視線を向ける。
 その視線に肩を竦めて、シヌは困った様に微笑みを浮かべた。
 「ジェルミだと、彼氏というより弟って感じかもしれないけどな」
 「なんだよっ!シヌヒョンそれっ!俺の方がちょっと年上だよっ!!」
 なぜか違う観点で憤るジェルミ。
 「はは、確かに。でも、俺、こんな弟いらないよ。世話かかるのはミニョ一人で十分」
 「…どういう意味?兄さん」 
 瓜二つの兄を睨むミニョの様子を、ジッと見ていたジニョンが小首を傾げた。
 「えっと、じゃあさ、ミニョさん、今度私たちとWデートしない?」
 「「「ええっ!?」」」
 「ジニョンさん、念のために聞くけど、それってシヌさんとあなた、それと俺とミニョっていうんじゃないよね?」
 うろんなミナムの顔ににっこり邪気のない笑顔を見せ、ジニョンが否定した。
 「やっだ~、それってデートって言わないじゃない。ミナム君も女の子の友達多そうだからトリプルっていう手もあるけど、お兄さん同伴じゃあねぇ」
 「え?じゃあさ、もしかしてミニョとデートするのって」
 期待に満ちてキラキラした目をジニョンとミニョに交互に向けるジェルミに、ジニョンが大きく頷く。
 「もちろん!ジェルミとよっ。いいでしょ?シヌさん」
 自分の思い付きに取りつかれたジニョンの頭には、ミニョに断られることはすでに念頭にない。
 シヌは肩を竦めつつも、返答は避けた。
 「ミニョしだいだろ。第一、そのメンツだと微妙じゃないか?」
 「ええ?なぜ?ミニョさんがシヌさんの元カノだから?」

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