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韓国ドラマ・『美男ですね』の二次小説サイトです。 テギョンとミニョのその後や、さまざまなシチュエーションでのハッピーエンド・ストーリーを描いていきたいと思います。

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もう一度ラブソングvol.023~それぞれの3年間②




 一斉に一同の注目を浴び、ミニョはパチクリと目を瞬かせた。
 キラキラと好奇心に輝く目で見てくるジニョンはともかく、思いのほかシヌとジェルミの目が真剣なのに少々たじろぐ。
 「…えっと」
 なんとも答えようがなくて、困った顔で首を傾げていると階上から呆れたような声がかかった。
 「なんだよ、賑やかになってんなと思ったら、いつの間にかミニョいじり?まともに片づけてるのって、テギョンさんだけかよ?」
 「あら、ミナム君」
 「やっほ、ジニョンさん。昨日は、空港までサンクス」
 にこやかにジニョンと挨拶を交し合うミナムをジト目でとらえ、ジェルミが小声でボヤく。
 「…よく言うよ、サボりのくせに」
 腹がふくれてご機嫌な猫のような顔をしたミナムが、チラリとジェルミを見て唇の端をあげた。
 そして不自由な足を松葉杖で支えながら階段を降りると、自分とあまり背の高さがかわらないジェルミの真ん前に立ち、わざと腰を屈めて上目使いで覗き込む。
 そしてニッコリ笑って…。
 「今度、一緒に江南(カンナム)でデートしてくださいますか?素敵な敷物を見つけたんです。ジェルミが買ってくださったら、本当に嬉しい」
 明らかにミニョを意識した口調に、不覚にもジェルミの顔が赤面する。
 照れだか怒りだか自分でもわからないままに、どう聞いてもミニョの声にしては2,3オクターブ低い作り声の男に絶叫した。
 「ミ、ミ、ミナムッ!!!!」
 大声に閉口したミナムが、片耳に指を突っ込んで顔を顰める。
 「…んだよ、うるせねぇな、騒ぐな」
 「俺はそっちの趣味はないのっ!からかうなよっ」
 「…ジェルミったらツレないんじゃない?ミニョにはイイ顔して、俺には怒鳴るわけ?お前、この顔が好きなんだろ?大して変わんないんだから、どうせならってサービスしてやってんのに、しらけるよな」
 「…いくらなんでも、悪趣味だろ、それ」
 呆れたようなシヌの言葉に鼻を鳴らし、さっさとソファへと当の本人は腰を下ろす。
 「兄さん…」
 なんだかわからないけれど、とにかくいつもの兄のジェルミに対しての意地悪なのだろうと、ミニョが顔を歪めて嗜めた。
 「せっかくの空き時間を、お手伝いしてくださっている皆さんに失礼だよ。ジェルミにも、いつも意地悪ばかりして!」
 「ミニョ~」
 優しいミニョの心遣いに、けっこう凹まされるのにも慣れて言葉ほど困っていないジェルミも感激する。
 「ヌナ、ミニョに彼氏なんているはずないだろ?」
 「え?」 
 唐突に話題が戻って、ジニョンが話に乗り遅れた。
 「さっき、ミニョに好きな人がどうのって話してたけど、彼氏なんかいたらそもそもボランティアでアフリカなんていかないし、そっちで彼氏できてたら一人で韓国になんて戻ってこないだろ?」
 「ああ、そういえばそっか~」
 「なに?ミニョに誰か男でも紹介してくれるわけ?」
 「ミナム!」
 「兄さん!?」
 「…」
 「ん~、ミニョさんみたいな可愛い人なら引く手あまただから、いくらでも紹介しちゃうけど、ジェルミとお似合いかなあって?」
 さすがに実の兄に言うのは気が引けたようで、阿るように隣にたつシヌに同意を求めて視線を向ける。
 その視線に肩を竦めて、シヌは困った様に微笑みを浮かべた。
 「ジェルミだと、彼氏というより弟って感じかもしれないけどな」
 「なんだよっ!シヌヒョンそれっ!俺の方がちょっと年上だよっ!!」
 なぜか違う観点で憤るジェルミ。
 「はは、確かに。でも、俺、こんな弟いらないよ。世話かかるのはミニョ一人で十分」
 「…どういう意味?兄さん」 
 瓜二つの兄を睨むミニョの様子を、ジッと見ていたジニョンが小首を傾げた。
 「えっと、じゃあさ、ミニョさん、今度私たちとWデートしない?」
 「「「ええっ!?」」」
 「ジニョンさん、念のために聞くけど、それってシヌさんとあなた、それと俺とミニョっていうんじゃないよね?」
 うろんなミナムの顔ににっこり邪気のない笑顔を見せ、ジニョンが否定した。
 「やっだ~、それってデートって言わないじゃない。ミナム君も女の子の友達多そうだからトリプルっていう手もあるけど、お兄さん同伴じゃあねぇ」
 「え?じゃあさ、もしかしてミニョとデートするのって」
 期待に満ちてキラキラした目をジニョンとミニョに交互に向けるジェルミに、ジニョンが大きく頷く。
 「もちろん!ジェルミとよっ。いいでしょ?シヌさん」
 自分の思い付きに取りつかれたジニョンの頭には、ミニョに断られることはすでに念頭にない。
 シヌは肩を竦めつつも、返答は避けた。
 「ミニョしだいだろ。第一、そのメンツだと微妙じゃないか?」
 「ええ?なぜ?ミニョさんがシヌさんの元カノだから?」

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